[ORASメガシンカ禁止ダブル] ダブル瞑想コントロール
こんにちは。今回はPGLシーズン13のスペシャルルール、「メガシンカ無しダブルバトル」の構築です。
メガシンカ無しと言えば5世代対戦を彷彿させ、もしかしたら来年のWCSの公式ルールになるかもと思い真面目に考察してみましたが、やってる最中にVGC16は伝説2匹採用可能なGSルールということが発表され、更にレーティングでは中々対戦相手がみつからないこともありすっかりやる気をなくしてしまいましたw
そんなわけで、対戦数が少なすぎて実績はレート10-0のみと栄えがないですが、せっかく久しぶりに綺麗な構築が出来たので公開します。
ポケモン | 技1 | 技2 | 技3 | 技4 | 特性 | 持ち物 |
---|---|---|---|---|---|---|
ボルトロス | 10万ボルト | 目覚めるパワー氷 | 電磁波 | 挑発 | 悪戯心 | オボンの実 |
ランドロス霊獣 | 地震 | 岩雪崩 | 叩き落とす | 守る | 威嚇 | 気合の襷 |
エンテイ | 聖なる炎 | バークアウト | 身代わり | 守る | プレッシャー | 食べ残し |
スイクン | 熱湯 | 冷凍ビーム | 瞑想 | 眠る | プレッシャー | カゴの実 |
ニンフィア | ハイパーボイス | 目覚めるパワー地面 | 瞑想 | 見切り | フェアリースキン | 精霊プレート |
モロバレル | キノコの胞子 | 怒りの粉 | ギガドレイン | 守る | 再生力 | メンタルハーブ |
■概要■
〜シーズン13スペシャルレーティングバトルの環境〜
XYより導入された単体で圧倒的なパワーを持つ「メガシンカ」
この存在により、第6世代は第5世代と比べて大きく環境が変化しました。
しかし、今期のスペシャルレーティングバトルのルールはその「メガシンカが使えない」という特殊なルールです。
数あるメガシンカポケモンの中でも最も環境に大きな影響を与えていたのはもちろん「メガガルーラ」でしょう。
メガガルーラの影響の中でも特に大きいと思われるものは、
・圧倒的な物理攻撃力と攻撃範囲による素早さ種族値100以下の防御の薄いポケモンへの圧力
(・威嚇や鬼火などの相手の物理攻撃力の妨害やゴツゴツメットの半必須化、耐久調整の指標など)
・高火力猫騙しによる相手の展開妨害
・特性「親子愛」の2回攻撃による持ち物「気合いの襷」、特性「頑丈」の無効化
このあたりが挙げられます。
反対に、今回のルールでは今までこれらの要素に縛られていたポケモンが活躍しやすいルールだと言えるでしょう。
(本構築では採用していませんが、特にキリキザンはグロウパンチの餌になる心配もなくなり、襷で行動保証を得て動くことができ、更にはメガストーンが無い分叩き落とすの一貫がより大きくなりかなり強化されたと思います。)
また、これまでの環境は物理も特殊も半々というようにも見えましたが、実際は物理の「決定力」を持つポケモンはガルーラ、クチートとだいたいメガシンカです。
(一般ポケモン使用率No.1の霊獣ランドロスはタイプ一致技が地震という全体攻撃で連発し辛く、その他の技の威力が低い)
第5世代の物理の中心は鋼タイプと格闘タイプであり、これらの鋼タイプは悪、ゴーストの等倍化、格闘タイプは新しく加わったフェアリータイプやファイアローの存在による弱体化が施されており、メガシンカのいない第6世代環境は特殊中心になることが窺えます。
そしてメガガルーラに限らず、ゲームスピードの高速化の要因である高火力メガシンカがいないこと。5世代最強アイテムの「ジュエル」が無いことから「遅い展開系構築」が最も使いやすくなることを予想しました。
これらの要因を踏まえ、「瞑想」という技に着目しました。
〜「瞑想」をコンセプトとした構築〜
ここで、瞑想を主軸においた構築の中でも私が最も好きな構築であるユラニキの5世代の構築を思い出しました。
http://d.hatena.ne.jp/yula777/20130917/1379415023
解説がとても丁寧で、本構築の根幹でもあるので古い記事ですが一読することをオススメします。
構築の軸になる瞑想を積むエースにはスイクンとニンフィアを採用しました。
それぞれ簡単に理由を簡潔に挙げると、
スイクン
・水+氷の攻撃範囲の広さ
・素の耐久力の高さと弱点の少なさによる安定感
・物理ポケモンの中で最も多い霊獣ランドロスに圧倒的有利
(・炎、鋼に強くニンフィアとの相性補完が綺麗)
ニンフィア
・一貫性の高いフェアリー全体技のハイパーボイス
・特殊との撃ち合いには最強の数値
・弱点の高火力物理が減り動きやすい
(・スイクンが苦手な特殊電気に撃ち合いで相当有利)
といったところです。
特にニンフィアは、VGC2015ルールにおいて、ヒードランやモロバレルで簡単に受けることはできていましたが、特殊耐久が高いため、処理は「メガガルーラで上から等倍で殴る」といった構築も多かったこともあり、今回のルールでは簡単には処理され辛く全体でも1位、2位を争う最強ポケモンだと評価しています。
タイプ相性面でもメガシンカ上位はリザードン、クチート、ゲンガーと苦手なポケモンばかりなのでこれらがいないのは大きいですね。
この2匹の瞑想エースを軸に、他のポケモンたちでサポートや、苦手なポケモンを倒すことを意識して構築を組み上げました。
まずは霊獣ランドロス。
VGC2015でスタンダード構築だとほぼノータイムで入れられるレベルのポケモンですが、今回も威嚇+地面タイプがコンセプトに合っているので採用です()
ワルビアルも良いですが、最終的に他の浮いているポケモンがボルトロスのみなので地面の一貫性を抑えるためランドロスです。
瞑想で上がらない物理耐久を補助できる威嚇は勿論便利で、スイクンにおいては弱点タイプの相性補完の縦の相性。ニンフィアにおいては苦手な物理耐久のサポートと、フェアリー技を半減する炎、鋼、毒に対して一致弱点を突ける攻めの相性の良さもマッチしています。
初手ニンフィア+ランドロスといった選出も、サナバレルの基本選出を彷彿させ、かなり強い展開パターンだと思います。
次に化身ボルトロス。
素早さの遅いスイクンとニンフィアが積みやすいよう電磁波で場を整えることや、積みの障害になりそうな補助技を悪戯心挑発で阻止します。
ここまでの4匹で、ボルトロス+ランドロス+スイクン+ニンフィアといったバランスの良さそうな基本パターンが決まりました。
この後の2匹はコンセプトに合いつつも、補完といった意味合いが強くなります。
まず、ニンフィアが強いことには誰もが気付くはずで、フェアリーを半減するタイプであることが必要。
そしてこちらのニンフィアやスイクンの攻めの相性が良いとなると出てくるのは勿論炎タイプです。
炎タイプで最も使用率の高いポケモンと言えばヒードランですが、この構築とはコンセプトが合わないので却下。
聖なる炎による火傷、バークアウトによる特殊火力の阻害を買ってエンテイを採用しました。
これまであまり考慮していなかった瞑想ミラーにおいてもバークアウトを撃ち続けることができれば有利に立つことができます。
また、トリックルームを使用するパーティーに対しても、身代わり+守る+食べ残しによる時間稼ぎが効果的です。
ちなみにウインディでは、ニンフィアの弱点でもあり今回のルールで高評価のキリキザンの特性負けん気を発動させてしまうため厳しいです。
そして最後には軽視できない太鼓マリルリの抑止力、フェアリー耐性、怒りの粉による積みサポート、対トリックルームなどの要素を持ったモロバレルを採用してまとまりました。
これもサナバレルみたくニンフィア+モロバレルで物理攻撃を吸寄せながらハイパーボイス撃ってるだけでも強そうです。
エースである2匹を主軸に、残り4匹を相性補完を意識しながらどれもコンセプトに合った構成で採用したので、選出は柔軟に様々な形がとれます。
スイクン、ニンフィアも必ず2匹同時に選出する必要もないですし、エースを1匹に絞っても周りのサポート次第ですぐに落ちるという事態は簡単には起こらないはずです。
2匹の攻めの相性も良いのでエース両方が通らないパーティーなんてのも中々存在しない…と思います。
■個別解説■
ボルトロス化身
186-x-90-145-101-179
●配分
任せる役割が電磁波でのサポート、挑発での相手の妨害のため、相手のボルトロスやレパルダスなどに先制するためHS。
●技
・10万ボルト:安定した攻撃技。水タイプ全般やファイアローの処理のため必要。
・目覚めるパワー氷:霊獣ランドロスに岩雪崩を撃たれ続けると事故の元であり、せっかく最速でスカーフ以外に先制して撃てるので採用。
・電磁波:エースが積みやすくなるよう場を整える。
・挑発:積みの邪魔になるポケモンを黙らせる。
●持ち物
オボンの実:耐久を割り増しさせて少しでも長く場をコントロールしてもらう。
ランドロス霊獣
165-197-110-x-100-157
●配分
エースは1度場に立ったら退き辛く、サイクルを回すわけではないのでASぶっぱ。襷を持ったおかげで迷わずできる配分。
●技
・地震:主力技。浮いているのはボルトロスだけだが守るを持ったポケモンは多く、ランドロスも技を撃ち分けられるため使いやすい。
・岩雪崩:地震と合わせて広範囲。リザードンもおらず、無理にウルガモスを一撃で仕留める必要もなさそうなので怯みの強い雪崩を採用。
・叩き落とす:メガストーン持ちがいないので一貫性が高い。何落とせてもとりあえす強い。
・守る:所持率が低く集中されやすいため良い場面で使えると格好良い。
●持ち物
気合いの襷:雨にも初手に選出できたりなど多くの場面で強気な立ち回りができる。下手に交替してエースを傷つけたくない。
エンテイ
209-149-105-99-95-167
●配分
最速は確保。食べ残しを持つためHPを16n+1に設定し、余りをAに振ることでH4キリキザンを最低乱数以外1発。
砂さえ止めばドリュウズにも勝てる。
●技
・聖なる炎:物理に火傷負わせたり殆どのニンフィアを2発で処理したり。
・バークアウト:ヒードランの火力を下げてニンフィアを積ませたり、電気草の火力を下げてスイクンを積ませる。
・身代わり:有利対面で貼って裏から投げられるランドに備えたり、補助技を防ぐ。鬼火あたりと選択。
・守る:長持ちさせたいポケモンなので必須。身代わりプレッシャーと合わせても強い。
●持ち物
食べ残し:耐久の底上げ。技構成ととても相性が良い。
スイクン
207-x-136-134-136-125
●配分
Sは最低限準速キリキザンは抜きたい。その上に最速60族とバンギラスがいるので一応抜いておいた。Hをぶっぱして残りは火力。
●技
・熱湯:主力技。3割火傷も強いし、ゆっくり瞑想を積むポケモンにとって事故の元の氷に強いのも偉い。
・冷凍ビーム:スイクンに持たせる役割がゲームメイクではなくエースであるため凍える風ではなくこちら。モロバレルやトリトドンを大きく削る。
・瞑想:コンセプトである積み技。2回積めればだいたい勝てる。
・眠る:速度が遅く回復技は必須。エンテイのみがまもと合わせて対ラッキーなどはTODを狙える。
●持ち物
カゴの実:眠ると合わせて。多少ながらドーブルにも強く出れるがボルトロス、エンテイもいるので出番はない。
ニンフィア
202-x-86-176-150-82
●配分
火力も耐久も欲しいためHC。Sは電磁波でカバーする。物理に弱いがガルーラもいないし、あとは威嚇と聖なる炎でカバーする。
●技
・ハイパーボイス:全体殴れて威力も申し分ない主力技。
・目覚めるパワー地面:瞑想と合わせて大抵のヒードランを狩り返せる。ブレードフォルムのギルガルドを倒したりも。
・瞑想:積めば特殊にはまず負けない。元から火力が高く、積んだところで物理面が甘いので1回積めれば充分。
・見切り:遅いポケモンなので積んだあとも狙われやすく、縛り解除には必須。
●持ち物
精霊プレート:火力アップで積まずとも強く、積んだ場合は眼鏡ニンフィアの1.2倍の攻撃力となり、これを想定して耐久調整している相手を崩せる。ニンフィアはスイクンと比べて物理耐久が低い代わりに火力が高いので回復系よりもこちらが合ってる。
モロバレル
221-x-122-105-112-31
●配分
ゲッコウガの珠冷凍ビーム耐え。A+6マリルリのじゃれつく耐え。ガルーラを意識しないで良いが、最低限の物理耐久は確保したかった。
●技
・キノコの胞子:相手に最も負担をかけることができるし、積む隙も作りやすい。
・怒りの粉:ニンフィアを物理技から、スイクンを電気から守る。
・ギガドレイン:本構築では処理速度よりも長生きしてくれたほうが助かるのでエナジーボールではなくギガドレイン。
・守る:吸寄せ技を持つポケモンの守るは強い。バレルは特にヘイトを稼ぎやすいので尚更。
●持ち物
メンタルハーブ:相手のボルトロスが面倒なので。メガガルーラもいなくてゴツゴツメットを持つ必要性も薄い。
■最後に■
自信はありましたが諦めて素直にGSやります。